会派と政党の違い

会派とは

会派とは議会内で活動を共にしようとする議員のグループです。同じ思想や政策を持つ議員がグループを結成し、届出をすることで会派として認められ、一般的に人数が多い会派ほど議会内で影響力を持ちます。

会派は、同じ政党に所属する議員で構成されるのが普通ですが、政党に所属していない議員同士で会派を組んだり、複数の政党で一つの会派を構成したりすることもあります。

代表質問の有無や予算委員会の質疑時間の割当てなどは、会派の所属議員数に比例して会派ごとに割り当てられます。千葉県議会では一人から会派が認められます。

千葉県議会の会派構成(定数94)

  • 自由民主党千葉県議会議員会 53名(自由民主党)
  • 立憲民主党千葉県議会議員会 10名(立憲民主党)
  • 千葉民主の会 9名(国民民主党)
  • 公明党千葉県議会議員団 8名 (公明党)
  • 千翔会 3名(※水野ゆうき所属)(無所属)
  • 日本共産党千葉県議会議員団 2名(日本共産党)
  • 平和の党 1名(無所属)
  • 社民党 1名(社民党)
  • 千葉県民の声 1名(無所属)
  • 市民ネットワーク 1名(市民ネット)
  • リベラル民主 1名(無所属)
  • 会派を結成しない無所属議員 4名

千葉県議会の現状~会派の課題~
※2020年7月現在

千葉県議会では単独過半数を会派「自由民主党千葉県議会議員会」が占めていることから、正副議長、各委員会の正副委員長等はすべて自民党が独占をしている状況です。 更には市議会とは異なり、県議会となると一気に政党色が強くなり、国の政党政治を模倣したような議会運営が行われている実態があります。行政は議会の決議を得なければ政策を進められませんので、数の論理で多数派を重んじるようになり、二元代表制であるにも関わらず馴れ合いや首長選挙での応援等で貸し借りが発生し、公平性を保つことが難しくなります。

市議会では会派内で賛否が分かれても、その議員の採決が尊重されますが、千葉県議会においては基本的には会派内で賛否を統一しなくてはならない仕組みとなっています。また、一人会派や会派に所属していない議員の議会活動・発言・影響は相当制限されてしまい、代表者会議や決算審査特別委員会等に出席することができません。地方議会における会派制の是非は十分に議論をしていく必要があります。

県議会議員の仕事

県民の皆さまからよくいただく質問

Q  政党と会派の違いはなんですか?

A  地方議会の会派は国政レベルで言うと院内会派を想像していただけるとわかりやすいです。衆議院、参議院の各院内では、理念や政策を共有する議員が集まって院内会派を作り、院内会派で議会活動を共に行います。
会派の所属議員数によって、委員会の議席数や、発言・質問の時間配分などが左右されるため、政党とは違ったメンバーで構成されることがあります。

院内の構成単位はあくまでも会派であり、政党ではありません。つまり会派は議員になってから・議会に入ってからの話です。

例えば地方選挙において2人の自民党公認または推薦の候補者が当選したとしても、その2人が議会で同じ会派に入るとは限りません。同じ政党に所属する議員で構成されることが多いですが、政党に所属していない、いわゆる無所属議員同士で会派を組んだり、複数の政党で一つの会派を構成したりすることもあります。
地方議会の場合は似たような政策だったり、目的が同じであれば国政ではありえないような統一会派を組んだりすることがあります。

Q  会派を組むメリットはなんですか?(※千葉県議会の場合)

A  各委員会の選択や、予算委員会の質問時間配分などは、会派の所属議員数によって左右されます。代表的なのは、正副議長や各委員会の正副委員長選任です。

また、常任委員会や各種の審議会の所属、一般質問の順序を決める際にも、大会派順にドント方式で決めることになっているため、会派の規模が大きな意味を持つことになります。現状では、会派を組む努力をすれば議会での発言力や影響力は増します。政策の近い議員と会派を組む努力をし、会派間協議等をすることや会派として議会で発言をすることも政治手腕の一つです。

しかしながら一般的に言われているデメリットとして、自分の意見よりも会派の意見に左右されてしまうこと、会派の縛りが生じるなどが挙げられます。

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