水野ゆうきの活動報告 2021年8月-1

国立環境研究所の西廣淳氏・西田貴明氏とともに気候変動適応について熊谷県知事と協議する水野ゆうき

千葉県における新型コロナウィルス感染症の1日の新規陽性者数は1,000人を超えるなど、危機的状況となっています。また、中等症と重症者の病床稼働率が上昇しており、医療提供体制のひっ迫が課題となっています。

こうした状況下において、男性職員5人を含む6人が飲酒を伴う会食を深夜まで行い、うち職員2人が新型コロナに感染したと発表しました。
厳重注意となりましたが、県が飲食店に対して行っている協力要請の内容を十分に理解していない職員もいたことから、全庁的に危機意識の共有が徹底していないことがわかりました。
県民の皆様方にお願いする立場である職員と政治家は今一度気を引き締めなくてはなりません。

主な活動内容

気候変動適応について熊谷知事と協議

私が県議会で取り組んでいる気候変動適応について、国立環境研究所の西廣淳氏(気候変動適応センター室長)と西田貴明氏(京都産業大学、グリーンインフラ官民連携プラットフォーム企画・広報部会長)とともに熊谷俊人千葉県知事と打ち合わせしました。

気候変動適応については専門家・研究者の皆様方からレクチャーしていただきながら重要テーマとして1期目から取り組んでおり、先の6月議会における私の代表質問でも国の方針とともに各自治体の事例を紹介しつつ、千葉県には部局横断的な取り組みを要望しています。

気候変動適応に係る部署は広範囲となり、全庁的な取り組みとなります。

人口減少社会や高齢化に伴い、耕作放棄地は増え、更に異常気象による災害の頻発化や激甚化が懸念される中で、単に高い堤防をどんどん建築するというだけでなく、自然を資源として活用することで防災・減災等へと繋げることができます。
それだけでなく、例えば耕作放棄地を湿地再生することにより水質浄化機能や生物多様性保全機能が向上するなど、グリーンインフラを推進することで多様な機能が引き出されるわけです。

滋賀県では条例を制定したり、横浜市では環境創造局が「雨水処理・下水道」と「緑地整備」を一体的に掌握するなど、ひとつの課に縛られない形でグリーンインフラを進めています。

現在千葉県で行っているような特定の部局事業を無理やり気候変動適応計画に当て込んでいくという形ではなく、部局横断的に積極的にグリーンインフラに取り組む体制が整備されることで、全体にとっての最良化が実現することとなります。

コロナであろうと災害はいつ発生するかわかりません。千葉県ではゲリラ豪雨なども相次いでいます。自然を保護することと同時に資源としてうまく活用して付き合えるようにシフトする時期にきています。
私も継続して研究しつつ尽力してまいります。

環境審議会水環境部会

千葉県環境審議会の水環境部会に審議会委員として出席し、印旛沼及び手賀沼に係る湖沼水質保全計画第8期の骨子案について審議を行いました。

湖沼水質保全特別措置法により、湖沼水質保全計画を定めなければならないこととなっており、千葉県では印旛沼と手賀沼が指定湖沼に指定されており、7期35年(5年毎)にわたり湖沼水質保全計画を策定しています。

現在は第7期(平成28年度から令和2年度まで)でして、第7期計画においては面源系(市街地・農地)対策による流入負荷の削減、生活排水対策による全窒素・全りんの流入負荷の削減、水質改善のための効果的対策の検討等に資する調査研究の推進等に取り組んできました。

 しかしながら、達成状況は芳しくなく、これまでの調査研究で解明した内容を第8期にはもっと具体的に明記し、課題解決に向けて取り組む必要があります。

印旛沼についてはCODの高止まりは春と冬の珪藻の増加が一因ということがわかり、手賀沼については流下するにつれて植物プランクトンが増加し、懸濁態CODが上昇していることがわかりましたので、内部生産を抑制する対策の検討が必要とされました。
今後は精度向上した水質シミュレーション・モデルを用いて植物プランクトンの増殖抑制策を検討していきます。

第8期には新たな取り組みとしてまさに「グリーンインフラ」の活用が有効ということで盛り込まれ、さらには外来水生植物(ナガエツルノゲイトウやオオバナミズキンバイ等)の計画的駆除も明記されました。
私が何度も県議会で取り上げてきた両項目がしっかりと反映されていました。

近年は外来水生植物の大量繁茂など、底層溶存酸素量の低下に繋がりかねない状況となっていることから(外来水生植物の群落内部の溶存酸素量は群落外部の約10分の1)、底層溶存酸素量のモニタリングも重要となってきます。
底層溶存酸素量の低下は水生生物の生息を困難にさせるのみならず、底層から栄養塩類を溶出させるなどの影響が大きいと考えられています。

また、谷津で水質浄化能力を調査した結果、面源負荷対策に有効とされたことから、グリーンインフラのもつ多面的な機能を活かした気候変動への適応策を検討していきますので、この動きがあらゆる分野・場面で広がることを期待する次第です。

まさに、グリーンインフラの概念は自然を利活用しながら様々な課題を解決していくという、これからの時代にマッチした手法であると考えます。

市民相談・行政職員と対応

我孫子市民の皆様方および我孫子市議会議員ならびに東葛地区の市議会議員からご相談・ご要望いただいた新型コロナウィルス感染症対策ならびに道路の交通規制等について、県・健康福祉部及び千葉県警と協議を行いました。
地域の課題解決に向けて取り組んでいます。

我孫子ライオンズクラブ例会

所属する我孫子ライオンズクラブの例会に出席しました。
地域の学校からライオンズクラブに要望いただいているアクティビティについて、感染対策を万全にした上でどのように実施できるか協議いたしました。

水野ゆうきより

水野ゆうきの議会報告「ゆう can change !!」をお読みいただいた皆様方から様々なアイディアやご要望、応援メッセージを頂戴いたしました。
その中で、我孫子市を含む病床稼働率等をもっとわかりやすく知りたいので、我孫子市や我孫子市を管轄している松戸保健所で発信できないか、というご意見がありました。

我孫子市は千葉県が管轄している松戸保健所管内となり、我孫子市の感染者情報等はあくまでも千葉県の情報をもとに発信している内容となっております。

そのため、医療提供体制や病床計画、宿泊施設の入退室状況については、千葉県が発信することとなっておりますが、

「我孫子市が関係するコロナの内容を大量にページがある県のHPに行って見つけることは困難である」
「病床がどうなっているのかわからない」

というご意見が多数寄せられ、我孫子市のHPで見つけられるようにしていただきたい、ということで、我孫子市にお願いしまして、我孫子市内居住者の新型コロナ感染者発生状況のページに以下のリンクを貼っていただきました。

・千葉県の感染状況(感染状況指標、東葛北部地域の新規感染者推移など)
・千葉県の医療提供体制の状況(我孫子市は東葛北部)

孫子市公式ウェブサイト「市内居住者の新型コロナ感染者発生状況」はこちら

ネットを使った情報発信では特にアクセシビリティについて私も県議会において再三申し上げている内容でして、コロナ情報を発信する広報ツイッター開設を昨年要望し、熊谷知事が知事就任後に早々に対応していただきましたが、未曾有の事態が長期間続いている中で、公共機関のホームページ等のアクセシビリティは極めて重要であり、継続して改善していく必要があります。

保健所の管轄は非常に複雑な仕組みですが、我孫子市選出の県議という中で自分がやれる最大限の働きかけをしていきたいと思っています。