動物愛護

水野友貴の動物愛護の政策実績

千葉県動物愛護センター
「動物の愛護及び管理に関する法律」、「千葉県動物の愛護及び管理に関する条例」、「狂犬病予防法」及び「千葉県動物愛護管理推進計画」に基づき、動物愛護思想の普及啓発、適正飼養の推進、動物による危害の防止及び動物の保護と管理を行うため、千葉県では千葉県愛護センターを設置しています。千葉県動物愛護センター本所の所管区域は印旛、香取、海匝及び山武保健所管内で、14市8町です。東葛飾支所の所管区域は習志野、市川、松戸及び野田保健所管内で9市です。南総地区は君津、市原、長生、夷隅及び安房保健所がそれぞれ業務(譲渡、殺処分を除く。)を行っています。

千葉県動物愛護センター管轄図

現状と課題

ボランティア団体等の多大なるご尽力のおかげで、ここ10年で致死処分は約10分の1にまで減少はしておりますが、本当の意味での殺処分ゼロを目指していかなくてはなりません。そのためには、収容される動物を少なくし、出ていく動物を多くすることです。

犬猫譲渡数等の表

千葉県動物愛護センターでは、主な取り組みとして、飼い主に適正飼養・終生飼養を指導、不妊去勢手術の普及、マイクロチップなど個体識別措置、出会いの場事業や市町村との連携や収容動物情報の公開などを行っていますが、収容される犬のマイクロチップ装着率は相当低くなっています。

また、多頭飼育崩壊や千葉県動物愛護センター施設の老朽化などの課題があります。特に多頭飼育については、崩壊によって犬や猫が動物愛護センターに送られることから、千葉県では多頭飼育崩壊対策として飼い主に対して、飼育動物の譲渡や引取りによる飼育頭数の減少、不妊 去勢による増加防止指導を行うとともに、飼育状態が悪化し、虐待を疑うような事例には、警察等とも連携して対応を行っています。しかしながら、飼い主が所有権を放棄しない限り行政が犬猫を保護することができないため、根本的な解決が難しいことが課題となっています。

水野ゆうきの活動

令和4年度予算要望

動物愛護の推進を求め、熊谷知事に要望活動を行いました。要望内容は以下の通りです。

殺処分ゼロを目指す~飼い主の責務と里親探しの強化~

令和2年度に千葉県で致死処分した犬・猫の頭数はそれぞれ犬:116頭、猫:439頭である。残念ながら返還される犬猫は非常に少ない。飼い犬には所有者を明らかにする処置(鑑札・注射済票、マイクロチップ、名札等の装着)をしておくことを千葉県として徹底することが重要であり、県内ペットショップ等にてさらに広報に努めていただきたい。

本県においては、「千葉県動物の愛護及び管理に関する条例」が平成27年4月1日から施行されているが、新型コロナウイルスの影響により自宅で過ごす時間が増え、ペットを飼い始める人が増えている一方で、安易な飼育放棄や、「多頭飼育崩壊」といった問題も浮上している。コロナの収束とともに、不法に飼育を放棄したり、身勝手な理由で保護団体に引き取りを依頼したりするケースも相次いでいることから、飼育責任を改めて徹底するとともに、殺処分ゼロを目指すために、保護された動物については、あらゆる広報媒体を駆使して里親探しを行うこと。

令和4年度予算要望

ペットの防災対策

環境省は、2013年に大規模災害時には飼い主の責任でペットと同行避難することを基本とするガイドラインを策定した。東日本大震災では、ペットと一緒に避難することが周知されておらず、多くのペットが放浪することになり、今現在でも、飼い主の元に戻れないペットがいる。大規模災害時に避難所でのペットの受け入れが円滑に進むように、県内市町村の避難所のペットの受け入れ整備状況を再度確認し、改め飼い主には、避難経路の事前確認や準備・心構え等の周知徹底をお願いしたい。

千葉県動物愛護センター視察

千葉県富里市にある千葉県動物愛護センターを会派で視察しました。千葉県では5箇所の収容所があり、南総地区の収容所では殺処分や譲渡は行っておらず、こちらに移送されてきます。処分という言葉を聞くとすぐに殺処分を思い浮かべがちですが、ここでいう処分には飼い主の元に帰る、譲渡、殺処分の3つの意味があります。

千葉県動物愛護センターでは以下の事業を行っております。

  • 野犬等の捕獲・抑留及び返還
  • 負傷動物の保護・収容
    ➡南総地区はまずは各保健所で収容後、センターへ移送
    ➡猫は外飼いも多く、所有者がいることが多いため、重傷な場合に保護する。
  • 犬及び猫の引き取り
    ➡何らかの事情で飼えなくなった場合や飼い主不明猫等
  • こう傷犬の狂犬病鑑定
  • 動物に関する指導・助言
  • 犬と猫との出会いの場
    ➡様々な理由から動物を飼えなくなってしまった方とこれから動物を飼育したいと希望している方との出会いの場の提供
  • 犬のしつけ教室
  • 犬猫の譲渡
    ➡73団体のボランティアの皆様の献身的なご尽力により譲渡活動が団体を通して行われております。
  • 動物愛護教室

収容された動物は必要な治療や検査を実施していますが、どうしても感染力の強い病気にかかっていたり、重度の疾患があったり、人に対して非常に強い攻撃性がある場合には、麻酔薬などによって安楽死をさせています。 
飼い主一人一人が命を預かるという意識を持つことが何よりも大切です。

動物愛護センターを視察する水野ゆうき1
動物愛護センターを視察する水野ゆうき2

2022年2月定例会代表質問

千翔会代表質問:動物愛護管理法の法改正により、繁殖制限の助言に従わず子犬や子猫を何度も産ませた場合や、犬猫の病気や高齢を理由に終生飼養の原則に反している場合は、動物取扱業者から引取りを求められても、引取りの申出を行政が拒否できるようになりました。また、遺棄や虐待などに対する罰則も強化され、動物愛護センターの役割は、動物を生かす施設として変化しています。日本において、10年前には20万頭以上が殺処分されていましたが、今は3万頭近くまで減っています。千葉県におきましても、犬と猫の殺処分数は年々減少しています。

先日、我が会派で富里市にある千葉県動物愛護センターを視察してまいりました。環境省によりますと、行政の引取数はここ10年で3分の1程度に減り、民間の保護団体が直接引き取るケースも増えていますが、我々が視察した際も実際に保護されている犬と猫がおり、保護した動物が憂いなく生活できる環境整備の必要性を改めて感じました。広域自治体として動物愛護センターを有する県が中心となって動物愛護行政を担っておりますが、市町村にも御協力をいただきながら、直近で年間100頭以上が殺処分されている現状を改善していくことが大切だと考えます。

殺処分ゼロに向けて、市町村とどのように連携しているのか。また、様々な事情で保護された動物たちを飼い主の元へ届ける、または譲渡先を見つける対策も必要です。収容された動物を周知するため、県の広報活動を充実すべきと考えるが、どうか。

そして、動物愛護センターでは様々な事業を展開していますが、建物等の老朽化が激しいと聞いています。千葉県動物愛護センターの老朽化に対し、どのように施設整備していくのか。

滝川副知事答弁:殺処分ゼロに向けた市町村との連携に関する御質問ですが、千葉県動物愛護管理推進計画では、市町村の役割として、地域的な動物愛護関係事業の企画及び実施、普及啓発、地域に密着した苦情や相談等の対応、地元ボランティアとの連携や支援を行う、こう定めております。この10年で犬猫の殺処分頭数は10分の1以下に減少していますが、殺処分の多くを占める野良猫の子猫の減少に向け、市町村が行う飼い主のいない猫対策を加速させるよう、不妊・去勢手術等に要する経費の一部を助成しています。現状では、飼い主のいない猫対策を実施している市町村は16団体となっていますが、今後も助成制度の一層の普及に取り組むほか、市町村会議等の機会を利用して動物愛護啓発事例の紹介を行うなど、殺処分ゼロに向けた動物愛護普及活動について連携してまいります。

収容された動物の周知に関する御質問ですが、収容された動物は、動物愛護センターのホームページで写真や収容場所等の情報を公開し、飼い主の元へ返還できるよう呼びかけています。また、法令で定められた期間内に飼い主が見つからなかった動物については、動物愛護センターに登録しているボランティアを通じて譲渡するほか、ホームページでも飼い主を募集しています。今後も収容された動物がより多く飼い主の元へ戻れるよう、ホームページやSNSをより効果的に活用するなど広報活動の充実に努めてまいります。

動物愛護センター老朽化に対する施設整備についての御質問ですが、千葉県動物愛護センターは、昭和61年に建築され36年が経過しており老朽化が進んでいます。このため、逐次修繕及び補修工事を行うことで施設の保全を図っており、来年度からは収容棟の屋根及び外壁の補修を実施する予定です。今後については、施設の保全状況を踏まえながら施設整備について関係部局と情報共有しながら判断してまいります。

2022年2月定例会予算委員会

水野質問:代表質問では、殺処分をできる限り少なくするための行政の取組について質問しましたが、予算委員会では、飼い主や動物取扱業者の課題と対策等について伺います。新型コロナウイルス感染症の影響により、ペットを飼う人が増えているという報道が相次いでおります。そこで、まず本県の実態について確認をさせていただきます。狂犬病予防法に基づく犬の新規登録頭数の千葉県での現状と推移はどうなっていますか?

2022年2月予算委員会質

衛生指導課長答弁:令和元年度末が1万4,497頭、令和2年度末が1万5,444頭であり、約1,000頭増加しています。

水野質問:1年間で約1,000頭増加しているということですが、猫に関しては数を確認できる届出等が存在しないので確認することはできないですが、恐らく猫も増えてきていると推察します。コロナ禍で在宅時間が増えたことで、安易に動物を飼ってはみたものの、しつけがうまくいかずに手放すケースもあり、飼育放棄等の問題も報道等でクローズアップされているところです。
県民に対し終生飼育等の周知徹底、広報啓発をどのように行っていくのでしょうか。

衛生指導課長答弁:国及び県が作成するチラシやリーフレットを保健所や市町村窓口等にて配布しているほか、動物愛護セミナーやフェスティバル、愛護教室等の開催を実施しています。また、ユーチューブにて、しつけ方教室基礎講座の配信を行うなど、SNSを活用した広報啓発も行っています。

水野質問:動物愛護セミナーやフェスティバルというところで、コロナ禍でなかなか開催も難しいような部分もあると、先日、千葉県動物愛護センターを視察した際に伺いました。しつけ等で困ったときに飼い主がSNSを活用して打開策を見つけることと同時に、私は、やはりまず飼う前に、終生飼育ができる環境が家庭で整備されているのか、また、経済的に動物を飼育できる環境であるのかなどといった広報啓発も非常に重要だと思っています。

飼ってからの対策だけではなくて、本当に終生飼育できるか、飼う前に県民に確認をしてもらうような啓発もぜひともお願いしたいと思います。また、多くの方はペットをペットショップから迎えていると思います。ペットブームもあり、動物取扱業者数も増加しているのではないかと推察します。
千葉県における動物取扱業者数の現状と推移はどうか。

衛生指導課長答弁:ペットショップなどの第一種動物取扱業者の事業所数は、平成27年度末が1,562件、令和2年度末が1,834件であり、5年間で約300件増加しています。

水野質問:約300件の増加とのことですが、動物愛護管理法では第一種動物取扱業を営む者に対し、動物の管理の方法や飼養施設の規模や構造などの基準を守ることが義務づけられており、必要に応じて都道府県等の動物愛護担当者が立入検査を行うこととなっています。
動物取扱業者に対する指導件数は何件でしょうか。

衛生指導課長答弁:令和2年度における指導件数は85件です。

水野質問:指導に従わない事業者に対して、県はどのように対応するのでしょか。

衛生指導課長答弁:事業者が指導に従わない場合は、法令に基づき勧告や命令を行うことになります。

水野質問:動物取扱業者による動物の適正な取扱いを確保するためには、実態把握や改善指導を効果的に実施していく必要があると思います。特に遵守基準を満たしていない不適切な事業者に対しては、業務の停止、登録の取消し、刑事告発といった手段を効果的に用いることで、動物の健康や地域の生活環境が守られることになりますので、ちゅうちょなく迅速に厳しい対応を図るようにしていただきたいと思います。

次に千葉県動物の愛護及び管理に関する条例についてですが、この条例では、犬猫合わせて10頭以上飼う場合は保健所へ多頭飼養の届出をすることとなっております。千葉県動物の愛護及び管理に関する条例による犬または猫の多頭飼育の届出の現状と推移はどうなっておりますでしょうか。

衛生指導課長答弁:多頭飼育の届出件数は、平成27年度末が101件、令和2年度末で255件であり、5年間で約150件増加しています。

水野質問:この5年間で多頭飼育をしている方が150件増加しているということですが、実際に多頭飼育をしている飼い主に対して、県側が探知をしたり、周辺住民からの苦情や通報等で実際に調査を行うこともあると思います。多頭飼育の届出をしている飼い主に対して調査を実施した件数は何件でしょうか。

衛生指導課長答弁:令和2年度の多頭飼育の飼い主に対する現地周辺環境の調査件数は55件、施設内立入調査件数は89件です。

水野質問:施設内立入調査件数が89件もあるということで、実際に調査をしたことで、県もこの多頭飼育崩壊に至る経緯や特徴もつかんでいるかと思います。千葉県における多頭飼育崩壊についての対策と課題はどうなっておりますでしょうか。

衛生指導課長答弁:飼い主に対して飼育動物の譲渡や引取りによる飼育頭数の減少、不妊、去勢による増加防止指導を行います。また、飼育状態が悪化し虐待を疑うような事例には、警察等とも連携して対応を行っています。一方、飼い主が所有権を放棄しない限り、行政が犬猫を保護することができないため、根本的な解決が難しいことが課題となっています。

水野要望:虐待が疑われるような場合には警察と連携をしていただくことになりますが、飼い主がいる以上、手出しができないという現実がありますので、早め早めに警察と連携を取っていただいて対策を講じていただくことを要望いたします。

保護犬カフェにて現状ヒアリング及びボランティア活動

里親募集型ドッグカフェ「保護犬カフェ印西店」

繫殖引退犬などを保護している印西市の里親募集型カフェにお邪魔しました。私が訪問した際は約30頭弱いました。どのように保護するのか、譲渡の頻度や運営方法等について色々と詳しく教えていただきました。里親さんが見つからない場合でも、最期まで看取ります。カフェに行って飲み物やおやつ等を注文するだけでも運営費に繋がります。

里親募集型保護犬カフェ「Anella」

双子の姪と一緒に保護犬カフェに支援物資を届けに行ってきました。今回、私たちが訪れた保護犬カフェではブリーダーが放棄したり、障がいがあってペットショップに並ばなかった犬たちが迎えてくれました。