ICT教育の環境整備と充実

ITC教育のイメージ画像

課題と現状

地域や学校によって児童生徒の教育環境が異なるということはあってはなりません。すべての子どもたちに平等な教育機会を確保していくために、全県的に格差是正に努めます。また、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のため、インターネットを活用した学習が必要不可欠となっています。市議時代から訴えてきましたタブレット端末の配布をはじめ、オンライン授業のサポート体制の構築、ICT機器を十分に活用できる教員の学習指導力の向上等は喫緊の課題です。

国では、子どもたちを誰一人残すことのない個別最適化された学習を実現するために、ICT環境を整備する『GIGAスクール構想』を進めており、千葉県教育委員会でも1人1台端末環境でICTを活用した教育を推進することとしています。

千葉県のICT教育の主な取組

■GIGAスクール運営支援センターの設置:県立学校及び市町村教育委員会等のICT活用に係る相談窓口としてGIGAスクール運営支援センターを設置

授業環境高度化推進事業:県立高校及び特別支援学校のICT教育環境の充実を図るため、プロジェクタやアクセスポイントなどを整備

■県立学校における一人一台端末の活用:全県立学校にWi-Fi環境を整備することにより、生徒の所有するタブレット等を、通信料を負担することなく接続できるようにし、令和4年度4月から個人所有によるICT機器(いわゆるBYOD)を活用した授業を推進

■ちばっ子の学び変革推進事業:ICT活用実践校を指定し(令和4年度は13校)、ICTを活用した授業実践を通して、自校の学習における課題解決に向けた取組を行い、成果の普及を図る

■各市町村イチオシ!ICT活用方法:各市町村の学校で実践されているICT活用方法を紹介する事業
我孫子市教育委員会は小学校の学習における活用方法(湖北台東小学校)として、「クイズ作成アプリを活用した復習」と中学校の学習における活用方法(布佐中学校)として「PowerPointでアニメーションづくり」を紹介しています。

■CHIBA CODER CUP 2022 (小学生プログラミングコンテスト):千葉テレビと共催

■千葉県学校ICT化サポート事業:学校のICT化を支援する人材の確保に向けて、人材の紹介や派遣等を行っている事業者等に関する情報提供を各自治体に対して行っています。

農業教育環境整備事業:農業教育環境の充実を図るため、農業の専門学科がある県立高校に農薬散布用ドローンや農業用ロボットトラクター等農業用機械を整備

【特別支援学校】
視覚障害:文字の拡大や白黒反転、読み上げ機能による音声化等
聴覚障害:大型ディスプレイや文字変換ソフトによる視覚化等
■肢体不自由:視線入力装置や入出力支援装置による意思の表出等
■病弱:自宅や病院等と学校をつなぐ遠隔教育
■知的障害:コミュニケーションの代替や学習アプリの活用等)

特別支援学校入学式

水野ゆうきの活動

2017年2月定例県議会予算委員会質問~ICT機器の整備~

文部科学省の「第2期教育振興基本計画」でも示されている通り、教育のIT化に向けた環境整備が求められています。情報活用能力の向上に向け、すべての県立学校から安全にインターネットに接続できるネットワークを整備し、教育用コンピュータや周辺機器を設置するとともに、特に県立中学校においては、今年度、無線環境を整備して、新たにタブレット型端末を導入していくことになりました。一方で基礎自治体の財政力により市立小中学校にICT教育の環境整備に格差が生じています。

水野質問:まさにタブレット型端末を活用することで多くの効果が期待されるところで、2020年度から実施される次期学習指導要領では小学校でのプログラミング教育が必修化される。地元の我孫子市では小中一貫校を中心にタブレット型端末の整備を強化しているところで、今後市内で差が出ないように全小中学校において活用を進めていきたいと思っている。

やはりそこで課題となってくるのが財政問題となる。我孫子市では小中一貫校を中心にタブレット型端末の整備を強化しているが、市町村におけるタブレット型端末の整備について県からの支援は考えているか?

県教委答弁:国では「教育IT化に向けた環境整備4か年計画」に基づき、平成26年度から平成29年度まで単年度1,678億円、4か年総額約6,712億円の地方財政措置を講じている。県としては各自治体でこの地方財政措置を活用するよう今後とも働きかけていきたい。

水野要望:国から出ているので、県単独では考えておらず、県内市町村教育委員会へ働きかける、という答弁であるが、教育に関しては地域間格差が生じてはいけない上に、既に地方公共団体間でICT教育において格差が拡大している指摘もある。県としても今後、ICTを有効活用した教育活動を推進していくためにタブレット型端末の整備やソフト購入費補助などICT教育の環境整備の充実を要望する。

2017年6月定例県議会一般質問質疑~ICT教育の環境整備と充実~

先の2月議会予算委員会で、ICT教育の充実としてのタブレット型端末の整備において、県として市町村への財政支援を求めたところ、国の「教育IT化に向けた環境整備4か年計画」にて講じられている地方財政措置の活用を各市町村教育委員会に働きかける、という答弁にとどまっています。 既に地方公共団体間でICT教育の格差が拡大しているという指摘もある中で、水野ゆうきはこのグローバル化した情報社会の進展に伴い、国が推進するICT教育は不可欠であると捉えています。

教育はすべての児童生徒に平等であるべきで、地域によってICT教 育の格差は生じてはならないとし、県単独で全県的にICT教育の地域格差が財政面で生じないように働きかけました。

2020年6月定例県議会 文教常任委員会~教員のICTスキル向上~

水野質問:ICT教育ですけれども、実際にこれからオンライン授業が進んでいく中で、その機器を使いこなせない、そもそもICTを授業で使いこなせない、そういった機械に弱い教員が、恐らく相当数いるのではないか想像するのですが、千葉県の現状について教えてください。

学習指導課長答弁:平成30年度の国の調査によりますと、「教材研究・指導の準備・評価・校務などにICTを活用する能力」があると答えた教員は84.5%、「授業にICTを活用して指導する能力」があると答えた教員は68.0%でした。引き続き教職員のICT活用能力の向上に努めてまいります。

水野質問:今の御答弁で、ICTを活用して指導する能力があると答えた方が68%ということで、3割以上の方が授業で使いこなせない現状がある。

ICT活用能力の向上に努めるということですが、実際に具体的にどのように取り組んでいかれるのか教えてください。

学習指導課長答弁:県教育委員会では、各学校における情報教育の中核教員を育成するため、これまで3カ年にわたり約1,800人を対象に研修を実施してまいりました。各学校ではこれらの教員を中心に校内研修をしたり、情報教育の指導計画の立案をしたりしているところでございます。今後は本年4月から本格稼働した研修履歴システムを活用し、経験の浅い教員に受講を勧めるとともに、情報教育のリーダー育成のため、スキルアップ研修を実施するなど、情報教育を推進する人材の計画的な育成に努めてまいります。

水野質問:研修を3年間で約1,800人実施したというところですが、具体的に教員向けに行っている研修の内容、回数など具体的に教えてください。

学習指導課長答弁:総合教育センターでは大学教員や企業の専門家から最新の内容を学ぶ教員向けの研修を、本年度は44講座開催することとしております。なお、コロナウイルス関係で、現在のところ中止になっている講座もございます。小学校プログラミング教育に関する研修については、プログラミングデーinちばというものを同じく総合教育センターで実施しております。

この研修では、プログラミングの体験実習やプログラミング教育の学習評価について研修しているところでございます。教育情報化推進リーダー養成研修では、プログラミング教育に加え、情報モラル、著作権、1人1台端末を利用した授業等の内容を取り扱っているところでございます。

水野質問:具体的にお答えいただきましたけれども、そういった研修をしている中でも、3割以上の方が、教員が機器を使いこなせない状況にあるということで、これからオンライン授業等が普及していく中で、やはり使いこなせる教員に当たるか当たらないかで、学習する子どもたちに影響を与えてしまうということは一番避けなくてはいけないところだと思います。要は、このICTの能力というのが、皆さん教員平等についていくことが非常に大切だと思います。この研修をしたことによって、その成果と課題についてどう捉えているのか教えてください。

学習指導課長答弁:成果としましては、先ほどの国の情報教育に関する実態調査において、「教材研究・指導の準備・評価・校務などにICTを活用する能力がある」と答えた教員、この割合でございますが、平成30年度までの3年間で3ポイントの上昇を見せております。

また、「児童生徒のICT活用を指導する能力」、これにつきましても3.5ポイントの上昇を見せているところでございます。研修の事後アンケートでは、受講生の95%が研修内容に満足していると答えているところでございます。課題でございますが、今後は学校と外部をつなぐICT活用の研修内容を改善していくこと、研修の浅い教員に受講を勧めるなど、計画的に資質、能力をステップアップさせていく、そのような研修を推進していくことが課題となっております。

なお、本年4月から本格稼働した研修履歴システムを活用し、計画的な育成に引き続き努めてまいります。

水野要望:最後、要望とさせていただきます。まさにこれからはICTを活用した学習が必須になってくることはもう間違いないと思うんですけれども、もちろん機器を使いこなせるということは初歩的に当たり前のことなんですが、そこにひもづいて、セキュリティ面の対応などソフト面のこともしっかりと含めて指導をお願いしたいので、ぜひこの部分についても教員の指導力の向上をお願いします。

令和4年度予算要望

GIGAスクール構想に基づき、児童生徒一人1台のタブレット型端末の整備を進めたが、タブレットを活用してきめ細やかな授業を行うには、教員1人では十分な対応が難しいため、サポート教員の配置など体制を強化するための予算措置を要望しました。

令和4年度予算要望

2022年2月定例県議会予算委員会~県立学校におけるICT環境の充実~

水野質問:県立学校におけるICT活用についてお伺いしてまいります。千葉県では、令和元年度から令和2年度にかけて検見川高校、小金高校、我孫子東高校の3校にて高等学校普通教室用ICT環境検証事業を実施いたしました。この令和元年度から令和2年度に実施をした高等学校普通教室用ICT環境検証事業の成果と課題についてお聞かせください。

検証事業

学習指導課長答弁:令和3年1月に検証校の生徒に行ったアンケートでは、クラスのみんなの意見を知ることができ自分の考えを深めることができた、自分の意見を他の生徒や先生に分かりやすく伝えることができるようになった等の成果が見られました。一方で、教員からは、校内の通信環境が不安定である、家庭でのICT環境が様々である、教員のスキル向上のための校内研修が必要である等の課題も寄せられました。

水野質問:通信環境の不安定さというところで課題を挙げていただきましたけれども、安定的な通信環境と同時に、私はやはりセキュリティ面等もしっかりと取り組んでいく必要があると思います。生徒が安心して使用できる通信環境が必要と考えますが、県の対策は。

教育政策課長答弁:県教育委員会では、不正アクセスやウイルスなどへのセキュリティ対策や高速大容量通信に対応した新たな学習用ネットワークの構築を進めており、本年4月から全ての県立学校において、安全かつ快適な通信環境が整うものと考えております。

水野質問:全ての県立学校において環境整備が整うということで、よかった。ウイルス感染を防ぐために、学習に無関係なサイトにアクセスしないようにフィルタリングをかけていくこととかも大事ですし、セキュリティーシステムの導入だけではなくて、ユーザー側の意識として、やはり情報リテラシーの教育というのも重要になってまいりますので、安全な活用に向けた、こういった生徒側への取組等もお願いしたいと思います。

次に、BYODについて伺ってまいります。BYODというのは、ブリング・ユア・オウン・デバイスの略で、令和4年4月からのICT活用として、県立学校では生徒の所有するスマートフォンやタブレット端末等を活用した授業を推進することとしております。BYODは個人の所有する端末を授業に持ち込むことですが、少なからず端末を所有していない生徒もいると推察します。その際は、県が貸与するということになっておりますが、機器を所有していない生徒についての試算の根拠と対応はどうなっておりますでしょうか。

教育政策課長答弁:県教育委員会では、機器を所有しない生徒に貸与するため、タブレット端末とモバイルルーターをそれぞれ1万1,100台の整備を進めており、その整備台数は、奨学のための給付金受給世帯数と新型コロナ感染症に伴う家計急変世帯数などを基礎として試算しております。

水野要望:1万1,100台整備していただいているということですけれども、今御答弁いただいたように、家計の事情等で端末を所有できない生徒へ貸与する際には、あらゆることに配慮をしていただきたいと思います。さらに、このBYODの課題点につきましては、値段の高い端末を持っている生徒と、そうではない生徒で金銭的な差が生まれてしまうということも指摘をされております。経済格差によって差別等を生まない環境配慮も要望させていただきたいと思います。

併せて、既にBYODで授業を経験したという生徒にヒアリングをしてまいりました。その際の課題として、自分のスマートフォンなので、ついつい自分の携帯だからとLINEを開いてしまったり、インスタを見てしまって先生の話を聞き逃してしまったというような声も聞こえてまいりましたので、BYODならではの課題というものもしっかりと今後把握をしていただきまして、生徒が授業に集中できるような指導もお願いしたいと思います。

水野質問:次に、学校におけるICT教育環境の充実について伺ってまいります。県では、授業環境の高度化に資する機器の整備を行うこととしており、2月補正予算でも2億4,900万円が計上されております。

環境高度化推進事業では、ICT機器を活用した授業の展開に向けて、県立高校にプロジェクターを整備することとなっておりますが、現状と今後の整備予定は。

教育政策課長答弁:令和3年3月現在、1,466台を整備しております。本年2月補正予算案において2,072台を追加整備することとしており、今後については、これらの教育効果等を踏まえて検討してまいります。

2022年予算員会にて質疑する水野ゆうき

水野質問:御答弁いただきました数を合算してみますと3,538台ということで、県立高校121校、恐らく全校網羅していると思います。単純計算しますと、1校当たり約30台ということになりますが、プロジェクターも設置型のものではなく、可動式のものであったり、移動しやすい軽量のものなどを選ぶようにして、有効に活用できるような配備をお願いしたいと思います。

ハード面での整備と同時に、できれば全教職員がICT機器を使いこなせるようになることが理想です。そこで伺いますが、ICTを使いこなすことができる教職員の育成に向けて、どのように対応していくのでしょうか。

学習指導課長答弁:検証校の先進事例やICTを積極的に活用した授業の実践例を報告する研修会において、参加した教員が活用の方法や効果、課題について協議し、各学校での実践につなげたり、県が作成したICT活用方法の研修動画を校内研修等で活用したりすることで、教職員個々の資質向上を図ってまいります。

水野要望:授業中に端末トラブル等が発生してしまって、対処できずに貴重な授業時間がトラブル対応に終始してしまうというようなことがないようにお願いしたいと思いますし、ICT機器やシステムというのは常にアップデートされておりますので、今御答弁いただいたような継続的な研修会の開催を要望したいと思います。

さらに、このBYODのスタートとともに様々なトラブルも発生していくと思います。そういった中でしっかりとデータ等を蓄積していただいて、トラブルシューティングのようなマニュアルを作成するなど、教職員のICTスキルの向上に努めていただきますように要望をさせていただきます。

学校現場における新型コロナウイルス感染症対策としてのICT活用

千葉テレビにて学習動画を放送

千葉県教育委員会が家庭学習を支援するため、千葉テレビ放送を活用して、 県教委が作成した学習動画を放送。


ICTを活用した学習支援ソフトの導入と補助

家庭でオンライン学習ができるよう、全ての県立学校に学習支援ソフトを導入するとともに、市町村立の小中学校等の学習支援ソフト導入に係る経費の助成を行う。