ひとり親家庭への支援と子どもの貧困対策
現状と課題
千葉県が作成したひとり親家庭等ふれあいサポートプランによると、本県における単独の母子家庭、いわゆるほかの世帯員がいない世帯は約3万世帯であり、母子世帯の約7割にも上り増加傾向にあります。千葉県の単独父子世帯は約4,300世帯となっております。母子世帯の母親はパートやアルバイトなど非正規雇用の割合が約45%となっており、その年間の平均就労収入は133万円となっています。
ひとり親家庭は家計を1人で担わなければならず、昨年から続く新型コロナウイルスの感染拡大や物価高騰は所得の低いひとり親家庭への影響が大きく、収入が減り、非常に生活が厳しくなっているのが現状であり、手の届く適切な支援が必要です。
2019年に厚生労働省が発表した調査によると、日本における子どもの貧困率は13.5%(約280万人)と、子どもの7人に1人が貧困状態にあることがわかりました。さらにひとり親家庭では貧困率は48.1%、およそ2人に1人となっており、経済的格差を子どもたちの教育格差や体験格差に繋がらせない取り組みが必須です。
水野ゆうきの活動
2021年2月定例会予算委員会~コロナ禍におけるひとり親家庭への支援~
水野質問:昨年から続く新型コロナウイルスの感染拡大は、所得の低いひとり親家庭への影響が大きく、収入が減り、非常に生活が厳しくなっているのが現状です。私の地元である我孫子市におきましても、コロナ禍における雇い止めや派遣切りなどのために生活が苦しい、どうにかしてほしいといったような切実な訴えを聞いているところです。
県としてはどういった支援をしているのか。
児童家庭課長答弁:ひとり親家庭を対象とする母子父子寡婦貸付資金においては、新型コロナウイルスの影響による収入の減少のため償還の継続が著しく困難になった場合に、1年以内の支払い猶予が認められることとなり、償還中の全ての借り受け人に対し、昨年3月にお知らせいたしました。また、児童扶養手当を受給している家庭を対象に、ひとり親世帯臨時特別給付金を昨年8月と12月に支給したところです。
水野質問:ひとり親家庭臨時特別給付金、そして家計が急変した場合には追加給付として1世帯一律5万円を給付していますが、ひとり親家庭の多くは子育てと仕事を1人で担っていることが多くあります。高い割合でパートやアルバイトなどの不安定な雇用形態で働いているところです。新型コロナウイルス感染症による収入減に加えて、子どもが成長するにつれて塾や学費など教育にかかる費用も増加をし、家計における財政的負担も大きくなります。
財政支援と同時に、正規の社員や職員として雇用されるなどにより、経済的に安定した収入を得られるような就業支援ということが重要だと考えますし、できるだけコロナ禍においても県の支援を強化していただきたいと思います。コロナ禍において、ひとり親家庭の就労支援についての県の取り組みはどのように行っているのでしょうか。
児童家庭課長答弁:ひとり親家庭の親が看護師などの資格を得るための職業訓練を受ける場合に給付金を支給するほか、就業につなげるためのパソコン講座や介護職員初任者などの資格に関する講習会及び職業紹介を無料で行っているところです。今後も、新型コロナウイルス感染に十分に注意を払いながら、ひとり親家庭の就労の支援を継続してまいります。
水野質問:非正規雇用率が高いひとり親家庭の就業支援、そして職業訓練ということはとまることのないようお願いしたいです。正社員の採用等に当たっては資格が必要なこともあります。そのために、受講して、そして単位をきちんと取得しないと取れないような資格もあります。中止や延期によって単位が取得できずに就労がおくれてしまったりすることがないように、コロナ禍におきましても講習等に関しましては、ひとり親家庭の方々のために感染対策を万全に講じていただきまして、工夫しながら継続をお願いします。
次に、保護者が新型コロナウイルスに感染をして、子どもが保護者と濃厚接触した場合についてです。 子どもの検査結果が陰性のときには基本的には自宅で待機をすることになると思いますが、子どもだけでは自宅での生活や健康管理といったことが困難である場合にどうすればよいのかというところをお伺いします。特にひとり親家庭の場合に関しましては、子供だけが取り残されてしまうことなど、保護者から心配の声が届いております。
保護者が新型コロナウイルスに感染した場合に、子どもを保護するために、県としてはどのように対応しているのでしょうか。
児童家庭課長答弁:保護者が新型コロナウイルスに感染し、入院等で子供の監護ができない場合は、まず、祖父母等の親族などが監護可能かどうか確認することになります。親族による監護ができない場合などには児童相談所で保護することもありますが、その場合にあっては、民間施設を借り上げるなどにより対応しているところです。
水野要望:例えば、親子2人のひとり親家庭だったりすると、感染した場合、親も子どももどうなってしまうのかというところを非常に不安に思っていると思いますので、県が措置をしているということを、引き続きあらゆるケースに備えて不安が払拭されるようにしっかりと周知をしていただきながら、新型コロナウイルス感染症の影響により増幅しているひとり親家庭の負担軽減に取り組んでいただきたいです。
特に、県としましては保健所に母子・父子自立支援員を置いておりますが、今回、このひとり親家庭の総合的な相談支援ということでさまざまな役割を担っていただいている中で、コロナ禍で浮き彫りになったさまざまな課題ということをしっかりと的確に把握をして支援につなげていただきたいです。
子ども食堂にクリスマスプレゼント
水野ゆうきが所属する我孫子ライオンズクラブでは、2021年より我孫子市内の子ども食堂にクリスマスプレゼントを届けています。
移動式子ども食堂の普及
移動式子ども食堂が全国各地で広がりを見せています。我孫子市にお越しいただいた移動式子ども食堂の特徴は、子ども(中学生以下)・妊婦さんは無料ということと、キッチンカーのような移動式であることです。移動式であることによってどこにてもお伺いできるスタイルをとっています。
子どもの貧困をなくしたい、という気持ちは全国共通です。時代に即した支援を行なっていきます。